Oasisにはまり出して数か月。少しずつ音源やライブ盤を集め、再結成のニュースとツアー発表に喜んでいるうちにあっという間に日々が過ぎていきました(いよいよ明日夕方チケット当落発表です!)。
SNS上ではバンド再結成への喜びとともにソロ活動継続も望む声が散見され、ノエルもリアムもソロ作の人気が高いことがよく分かりました。そこで今回はソロ楽曲や2人それぞれの特徴についての感想を記録しておきます。
まずは兄ノエル・ギャラガーのバンドNoel Gallagher’s High Flying Birdsを手に入れたので聴いてみることに。Oasis初期三作のオリジナル曲は全てノエル作、それ以降もほとんどの曲はノエルがクレジットされているので「ノエル作の楽曲=Oasis」という刷り込みが自分の中にできつつあったので、ソロ曲はどんな感じなのか興味津々でした。
…聴いてみた結果、さらに好きになりました。
バンド名にJefferson Airplaneの曲名を付けるほど60年代~70年代のロックを好むノエルの、バンド最高!音楽愛してる!という何にも替えがたい推進力、押しつけがましくないポジティブさ、優しさに溢れた楽曲でいっぱいです。憂いを含んだ声で歌われるバラードが特に好きだなあ…。

こちらは2015年の2ndアルバム

雑誌やネット評などを読むと、ノエル作の楽曲は親しみやすいメロディや複雑でなく楽観的で韻を踏んだり遊び心がある歌詞などが特徴だと分析されることが多いようです。自分自身でも「目新しさは目指していない」とインタビューで回答していたりします(1994年~解散まで昔のインタビュー記事抜粋でOasisが特集された「rocking’on」2024年9月号を参考にしました)。
ギターについては「ものすごいテクニックを繰り出すわけではなく真似しやすい」という評価が多いよう。イカした曲を作ってギターを鳴らして人に聴かせたい、観客も一緒に歌ったら最高だろ?という感じのシンプルな立ち位置でずっと音楽をやっている人、という風な印象です。
声質は弟リアムよりも線が細くまろやかで伸びやかな声。Oasisのライブ映像で観ると、よりコーラスが際立って聴こえるので違った声質の2人のハーモニーが楽しめます(そういえば、MTVアンプラグドではメインVoもコーラスも独りでこなす姿がなんともいえない切なさでした)。

超個人的なのですが、この数か月曲を聴きこみ、イギリスの社会情勢などを少し勉強して抱いた思いがあります。「昔のノエルにとって信じられるものは、太陽が昇って沈むことと、人に与えられた時間が等しく平等だってことだけなのかも」ということ。歌詞に繰り返し登場する”Sunshine””Morning”、”Need More Time”というフレーズとメロディが組み合わさって生まれる、切なさやりきれなさ。彼らの生い立ちについてのエピソードを知ってしまうとついそういうセンチメンタル方向に想像を掻き立てられてしまうのかも。


一方で弟リアム・ギャラガーはOasis解散後にBeady Eyeとしてバンド活動ののちソロへ転向。再結成宣言の前には元The Stone Rosesのジョン・スクワイアとの共同名義でアルバムを発売していました。

リアムの楽曲もMTVアンプラグドを観て「すごい」とは思っていましたが、アルバムを通して聴きさらに好きになってしまいました。爆発的なパワーは昔より少し落ち着きつつ、独特な声質やひたすらまっすぐ楽曲を表現する力がより磨かれたように感じます。
作詞作曲はソロ1作目はリアム自身が中心、それ以降は他のソングライターとの共作という形式で行っているそうです。Spotifyの楽曲クレジットを参考に見てみたところ、アンドリュー・ワイアットという方が大きな役割を担っている様子です。ソロ作では初期Oasisの楽曲のように、高音やファルセットが聴けるのが嬉しい驚きだなあと感じました。やっぱり何より唯一無二の歌声、素晴らしいです。
ソロも先輩(友人)ジョン・スクワイアとの共作も、ゆるく再結成後も不定期継続してくれたらファンも全員納得、結果Oasisも長く安定して活動できそうですがどのようになっていくのでしょうか。

「rocking’on」Oasis特集の中でDAVE HOLGADOさんという方がリアムの「『Definitely Maybe』全曲再現ライブレポート」という記事を執筆されています。その中に以下のような一文がありまして、いい表現だなあと思ったので今回のタイトルにお借りしました。本当にあらゆる人に愛されてるなぁという記事満載でした(が、タイミングを逃し買えず、図書館でお借りして熟読した次第です。いつか手に入れたいなぁ)。
それぞれのソロ作は今後少しずつですがもっと深堀りして聴いていきたいです。

ノエル・ギャラガーがオアシスの頭脳だとよく言われるが、リアム・ギャラガーが心臓であり魂であることは疑いようがないだろう。

「rocking’on」2024年9月号より Text by DAVE HOLGADO

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