先月参加したイベント「パンと音楽とアンティーク」の余韻がまだ頭に残っているせいか、ここ最近は90年代の邦楽を以前に比べてよく聴いています!
目の前で観ることができた方々(GREAT3片寄さん、KIRINJI堀込さん…)はもちろん、カジヒデキさん中村一義さん、サニーデイ・サービスもヘビーローテーション。最新曲ももちろんいいですが、自分が10代の頃から聴いていた曲たちにはやっぱり格別な思い入れがあります。
個人的な話になりますが、流行とは何か?自分が好きな音楽は何か?と私が意識し始めた頃、クラスのみんなが好きだったのは小室哲哉さんプロデュースのビート主体の楽曲やダンス系グループの楽曲でした。しかしそれよりも私はギターロックやポップソングに惹かれていて、流行の最先端を知らない者扱いされたりしてちょっと居心地の悪さを感じていたような記憶があります。
スマホどころか携帯電話も持っていない90年代の田舎の小~中学生にとって、音楽の情報収集はもっぱらテレビで流れる音楽番組のランキングやドラマ、そしてCMソングでした(ラジオを聴くという習慣が自分にあまりなかったのがもったいなくて悔やまれます…)。
↑特にこれはCMソングとしてTVでよく流れたので田舎の中学生にもほぼリアルタイムで届いてました!当時のキユーピーマヨネーズ、おしゃれな演出で毎回楽しみだったなあ…。
いわゆる渋谷系が広く知られマスメディアに乗って我が家のお茶の間まで浸透したのは94年より後(小沢健二さんの「LIFE」以降?)で、カフェもレコードショップもない田舎だったせいもあり全くその流行を体感していませんでしたが、「ラ・ブーム」はまさにこの流行を自分の眼で見て感じているという実感がしっかりあったように思います。カジヒデキさんのMVにもキューピーのCMにも何ともいえない、ティーン女子が真似したくなる雰囲気が詰まっていました。
CMが流れてきた瞬間、もし音楽が気になったら画面の隅の読みづらいミュージシャン名に釘付けになっていたのも懐かしい。今と比べたら格段に不鮮明なブラウン管の小さなテレビ画面にかじりついてなんとか情報を得ようとしていたものでした。「♪中村一義」!?メモしとかないと…とペンを探している間に忘れたりして。

90年代にはYouTubeもTverも存在しないし、ポータブルTVや録画機器は今ほど手頃ではなかったため、観たい番組が観られないのは日常茶飯事でした。少し自分より上の世代の方はビデオテープを音楽仲間のペンフレンド(!)と貸し借りしていたり、雑誌で譲ってくれる方を募っていたりしたようですが、そのままあきらめるしかなかったという場合も多かったと思われます。
細かい話ですが、実家のエリアはテレビ東京のネット局もなかったし、成人してから仲良くなった友人が昔から実家でスカパーに加入していたと聞いたときは「文化格差…!!」と思いました。
当時いくつも存在した音楽バラエティ番組も、気軽に観ることができて小中学生の頃の音楽体験としては大きいものでした。一方で「HEY!HEY!HEY!」や「うたばん」などお笑い要素の多い番組ではトークが苦手なミュージシャンが茶化されたりアイドルが容姿をからかわれたりした場面も記憶にあり、「平成の負の遺産」的な面もあります。次々に新しいミュージシャンが登場したと思ったら姿を見なくなるという芸能界の入れ替わりの早さなども子供ながらに感じていたような気がします。
当時から番組が変わらず続いている「Mステ」って凄いんだなあ…。
↑一方こちらは、Xの4tracks radio実況つながりでお知り合いになったhirobiさんが作成なさったプレイリストで歴代の有名シャンプーCMソングが一挙に聴けます!絶対どれかは懐かしさで叫んでしまうこと間違いなしです。
私が一番思い出に震えたのは2000年に発売されたエメロンアクアピュアのCMソングだったPuffyのこの曲。
当時初めて市街地を一人で歩いてウインドウショッピングしたりするようになって、このシャンプー&リンスのサンプルをもらったのを未だに覚えています(しょうもなさすぎますが…)。自分の身なりに気を遣うようになるにつれて流行のミュージシャンがファッションアイコンの役割も担っていることに徐々に気付き、曲以外の部分に注目するようになってからずっと気になる存在だったPuffy。洋服も、短冊CDシングルのイラストも可愛くて注目してました。
そういう経緯があったので、自分がこのサンプルを配られたことでまるで大人の仲間入りをしたような気持ちになったもんです。純粋でした!!
こういう思い出も、やっぱり人口の大多数が同じテレビというメディアを観ていた時代ならではのものですね。
90年代を小学生~中学生として過ごした身として最近のリバイバルブームはむず痒いような不思議な感覚があり、当時の映像を観たり関連する音楽を聴いたりすると自分の超個人的思い出話がいっぱい頭に浮かんできてしょうがないので、まとまりがなかったですがつらつらと書いてみました。
昔を懐かしむ話をするのは脳にもいいらしいですしまた別な角度でそのうち書いてみようとおもいます!