「8ジャム」THE YELLOW MONKEY特集の感想

見逃し配信が明日までかな?ということで、一応それを意識して今日投稿してみます。

普段は全く見ていない番組なのですが、メンバー全員のインタビュー映像が見られるとのことでバッチリ予約しました。以前観たのはそれこそ番組名が変わる前、QUEEN特集にヒーセさんエマさんが出演した際の数年前だと思います。時の流れは早い。

まず番組全体の流れ。スタジオで三人のミュージシャンが自身のおすすめする楽曲のポイントを熱く語ったり、細かい演奏技術についての解説をしたり、メンバーへのインタビューで聞きたい項目を挙げたり。その間にレギュラーメンバーのトークが少し入ります。

デビュー前のステージ前後と思しき濃いメイクの画像や90〜00年代のTV番組内でのライブ映像(たぶんMステ?)、再結成後のリリース曲も含めライブ映像が少しずつたくさん流れました。4月の東京ドームの映像も!WOWOWさんありがとうございます。

事前収録されたらしきインタビューでは四人横並びで、楽曲についての質問への回答と解散〜再結成と吉井さんの闘病について語られました。

バラエティ番組でアーティストを取り上げて特集する際、変に茶化すような場面が多いと見るのがイヤになってしまうタイプの私ですがそういうことはなく、全編通してファンの思いを汲み取ってくれるような番組だったと感じました。


インタビューの内容についてもう少し雑なメモ的ではありますが記録しておきます。

3人のゲスト

大木伸夫さん(ACIDMAN)、菅原卓郎さん(9mm Parabellum Bullet)、志磨遼平さん(ドレスコーズ)。それぞれ、THE YELLOW MONKEYに影響を受けていることを公言しているそう。

「JAM」制作エピソード

吉井さんが当時住んでいた部屋で、事務所の社長からもらったCASIOのポータブル・キーボードを使ってそれほど時間をかけず制作したそう。キーボードであのイントロを作った。デモ音源はなく、アコギで鼻歌でメンバーに披露した。当時バンド内では凝った楽曲作りをする方が偉い風潮があったそう(笑いが起きる)だが、あえてわかりやすくシンプルにした。始めAメロで歌詞とメロディが噛み合わない部分があり、メロディのほうを変更した。「飛行機〜」のくだりの歌詞については賛否両論で、批判を受けたこともある。実際に昔の深夜バラエティ番組で、ニュース速報が入るとアナウンサーがバカ騒ぎしているスタジオにやってきてそういうニュースの伝え方をした場面を見ていてそれを歌詞にした。他にも、震災や事件など世相を反映させて世の中の理不尽さをいろいろ歌詞に取り込もうとしたが結局残った歌詞はこのようになった。名曲を生んだという達成感があったか?という質問に対しては、完成した時はまさかこんなに名曲として残るようになるとは思っていなかったとのこと。レコード会社も、このずっしりとしたバラードをシングルとして発売するかどうか悩んでいたそうです。しかし菊地兄弟は揃ってこの曲に対して当時から自信があったことを語っていました。吉井さんはこの曲を「優しさがあるグルーヴ」で素直に乗っかって歌えた、とも語っています。

ゴーストノート

アニーさんによると「JAM」で初めて、ポップロックでドラムのゴーストノート(番組による解説:主にスネアドラムを使い演奏されるごく小さな音のこと)がフィーチャーされたように思ったそうです。その曲が世の中に残っていることで自分の名刺になる、と発言されていました。

アーメンブレイク

「Amen,Brother」(1969年、The Winstons)という有名な楽曲をサンプリングしたリズムを「アーメンブレイク」と呼ぶそうで、菅原さんがこのリズムを多用している理由を質問していました。アニーさんがそれに対して回答。当時「アバンギャルドで行こうよ」「悲しきASIAN BOY」を経て、このバンドはこのシェイクする感じが得意かも?と感じたそう。そして、気づけばメンバーの音符の置き方が全員似たリズムになっていたので、シェイクが特色のようになっていったと回答していました。さらに吉井さんによると、当時大流行のNirvanaもそのリズムを使っていた影響もあるはず、とのこと。(例「Smells like teen spirit」1991年)バンド内で馴染んでからは「イエローモンキーシェイク」と呼んでいたそう。

休止、解散〜復活

吉井さんによると休止や解散は必ずしもネガティブな意味だけで選んだ道ではなく、休んだり他のことをした方が良いと思ったとのこと。今だから言える冗談でしょうが「解散営業」なんて言葉も。ヒーセさんが、「必ずまたこのメンバーで音楽をやるはずだから、その時どんな衣装にしようかどんな演奏しようか考えてた」と発言したのがじーんときました。

他に印象的だったこと

ACIDMAN大木さんが、インタビューの中盤コメントを求められた際に感激しすぎて目がウルウルしていました。大大ファンなんですね。確かに、四人並んでニコニコ喋ってるのを見るだけでああ良かったなと思いますよね。

アルバムを通して聴くという体験が減っているらしいこの時代に、「ジャガー・ハード・ペイン」のコンセプトについての説明があったのも良かったです。

エマさんのギターソロはあくまでご自身にとっては間奏。曲に寄り添いたいという気持ちでやっているとのこと。ヒーセさんの歌うような歩くようなベースは自己主張。といいつつ、ベースソロをやりたいわけではないそう。

闘病中、声が出ないのにダジャレを言おうとする吉井さんを見て、アニーさんは生命力の強さを感じ絶対復活できると思ったそう。いま一番メンバーのことが好きとも語ってました!

とにかく、いいバンドだなぁ愛されてるなぁと感じる番組でした。見ていない方はぜひまだ間に合ううちに。